こんにちは。shiroshiroです。
ついに、大きい一発が出ましたね。
そーせいがロシュグループの企業ジェネンテックと開発提携を結びました。
2019.07.16 適時開示
ジェネンテック社との複数のターゲットを対象にした共同研究およびライセンスに関する提携のお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4565/tdnet/1731796/00.pdf
これはホルダーにとっては予想していないところから出ました。
さっそくこのIRの内容にふれていきましょう。
見出し
・一時金&初期マイル28億円!
・ターゲットはなに?
・見えてきた年間黒字!
一時金&初期マイル28億円!
一番最初の段落ですが、この発表でそーせいグループは、ロシュ・グループ企業であるジェネンテック(Genentech Inc)と、
複数ターゲットを対象にした共同研究およびライセンスに関する提携契約
を締結しました。目指す内容としましては、
ジェネンテック社が選定したGタンパク質共役受容体(以下「GPCR」)ターゲットに作用する新規医薬品(低分子および/またはバイオ医薬品)の開発
とのことです。さらにジェネンテック社は、各新規ターゲットに対する新規医薬品の開発・販売に対する責任を負うとともに、これら化合物に関するグローバルでの独占権を有することとなりました。
そして、この契約の対価は次の通りです。
①契約一時金と初期マイルストン:26百万米ドル(約2,822百万円)
②開発・販売マイルストン:1,000百万米ドル(約1,085億円)
③上市による販売高に応じたロイヤリティを受領する権利
素晴らしいですね。これはいわゆるファイザー型の提携にあたると思います。
ファイザー型で言えば、今あるパイプラインを導出するのではなく、もっとDiscovery側に寄った候補物質開発からのスタートになります。
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ただ、”初期マイルストン”と書かれてあるのが気になります。特定のGPCRの結晶構造は分かっていて、それを対価に初期マイルストンを受け取った?とも考えられるのではないでしょうか。
そうなると、仙台説明会で田村CEOが言った「240個の未提携パイプライン」というのはより現実味を増してきますね。
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そーせい、パイプライン200超?説明会&学会で何があった?
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ちなみにですが、ロシュの子会社と言っても、ジェネンテックは武田薬品工業より規模が大きい会社です。「子会社と提携(笑)」などと言ってはだめですよ。赤っ恥をかいてしまいます。
ターゲットはなに?
さて、今回の提携では、具体的なターゲットは公開されませんでした。
ヒントとしてあるのは、「ジェネンテック社が選定したGPCR」であること、「広範な疾患におけるGPCRに作用する医薬品開発」ぐらいにしかわかるものがありません。
果たしていつか開示されるのでしょうか?次は候補物質の完成でIRが出るはずですが、これまでの平均2年という傾向上、待つ格好になりそうです。
そーせいの"GPCRに特化した構造ベース創薬技術"、ジェネンテックの"創薬、開発および疾患における専門知識"を融合。というように、素晴らしい結果が出てくるとうれしいですね。
ちなみに、ロシュ社のグローバルヘッドであるJames Sabry博士からは、
「Sosei Heptares は GPCR 創薬を可能にし加速するための比類のない技術力を有しており、Sosei Heptares との協業により、GPCR をターゲットとする新規医薬品を患者さまにできるだけ早くお届けできればと考えています。」
というありがたいお言葉を頂きました。
「比類のない技術力」だそうです。英字だと"Truly unique capabilities”ですが、ロシュからも認められていると考えましょう。
見えてきた年間黒字!
さて、ここにきて28億円の提携は非常に大きなものになってきています。
なぜなら、そーせい2019年決算通期黒字に大きく前進している内容だからです。
少しマイルストンを振り返ってみましょう。
2019 | 決算内容 | IR | マイル |
1Q | 売上:31.3億円 費用:20.7億円 営利:10.6億円 (ロイ:5.7億円) (販売:0.6億円) |
2019.1.7 AZ社 AZD4635Ⅱ相入りマイル | 15百万米ドル |
2Q | 未 | 2019.5.14 Pfizer社 開発候補物質創出マイル 2019.5.24 Novartis社 QVM149欧州申請 2019.6.10 Pfizer社 2件目の候補物質創出マイル |
3百万米ドル 2.5百万米ドル 3百万米ドル |
3Q | 未 | 2019.7.16 ジェネンテック社 共同研究提携 一時金 | 26百万米ドル |
4Q | 未 | - | - |
現マイル総額は、49.5百万ドル(53.7億円(108.5円/$換算))です。
そして、ウルティブロ・シーブリのロイヤリティは仮に、6億円×3四半期=18億円とします。
つまりこの段階で71.7億円と、今期現金支出額のMax(↓参照)を超えますので、キャッシュフローの黒字はほぼ確定しました。
研究開発費:4,320~4,860百万円
一般管理費:1,620~2,160百万円
合計:5,940~7,020百万円
あとは、決算における黒字化ですね。しかしここもあまり心配しておりません。
つぎのIRが出るであろうということもさることながら、いまのところ「開発サービス及び研究開発受託」という所で、1四半期は4.2億円の売り上げがあります。
アラガン系のモノかと思うのですが、そうでないのもある様子?これが順当入るのであれば、心強い限りです。
まとめましょう。
①武田を超える大企業ジェネンテックと提携。
②一時金28億円、マイル総額1085億!
③キャッシュフローは黒字確定。通期黒字ももう目の前!
保守的に見ている部分もあるので、通期黒字はもう越しているかもしれませんが、ここはあくまで控えめに。
ただ、CGRPの導出が予想されますし、後方には打出の小槌から出てきたものが、今か今かと待ち構えている状況です。何かしらまた出てくるのではないでしょうか。
そーせいを空売りしている名だたる証券会社がお気の毒ですね。数日はおさえこもうとする動きがあるかもしれませんが、いつも早く逃げればいいのにと思ってしまいます。
アナリストのdisにもめげず、そーせいにはもっともっと頑張ってほしいです。
おわり