バイオ銘柄 ペプチドリーム

ペプチドリームQ4決算~パイプライン、株価の動きは?

こんにちは。shiroshiroです。

昨日ですが、ペプチドリームのほうから通期決算の発表がありました。

twitterのあおり文句でも使いましたが、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」というやつです。

バイオベンチャーとして、トップを走るペプチドリームのことを知れば、そーせいにも活かされるというもの。

なお、本記事はペプチドリームを上げも下げもしつつ、フラットな目線で見ているものとご承知置きください。

2019年08月08日
2019年6月期 決算短信〔日本基準〕(非連結) (514KB)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/45870/970da03a/1a5a/41e3/ab0f/dfde74c70782/140120190808485426.pdf

見出し
・2020年12月期売上100億円予想
・パイプラインはどう動いているか
・株価は?特殊環状ペプチドの可能性は

 

2020年12月期売上100億円予想

では、業績を確認していきましょう。

2019年6月期の売上高:72.1億円、営業利益:35.7億円、当期利益:27.7億円 となりました。

前期比では、売上が12.3%UP、営利が23%UP

普通の企業としてみれば営業利益率50%弱で、毎年二けた増を見せるのですから、市場の評価は高くなるでしょう。

いちおう、四半期別に数字を分けてみた結果が下の通りです。

ペプチドリームは第4四半期偏重型の企業ですので、最後に利益が大きく乗ってきます。

参考までに前期末の予想値も載せますが、ほぼピタリでした。利益が2億ほど上振れしたという格好です。

2019/6期 Q1 Q2 Q3 Q4 通期 前期末予想
売上 555 1,464 907 4,290 7,216 72億円以上
営利 -128 683 120 2,904 3,579 33億円以上
経利 54 748 112 2,892 3,806 36億円以上
純利 33 575 86 2,076 2,770 26億円以上

ついでに2018/6期と2017/6期も参考として掲載します。

2018/6期 Q1 Q2 Q3 Q4 通期 前期末予想
売上 171 742 224 5,289 6,426 70億円以上
営利 -1,030 135 -433 4,238 2,910 29億円以上
経利 -932 168 -428 4,346 3,154 31億円以上
純利 -649 115 -297 3,166 2,335 21億円以上
2017/6期 Q1 Q2 Q3 Q4 通期 前期末予想
売上 796 367 254 3,478 4,895 予想非開示
営利 380 -35 -238 2,383 2,490
経利 398 101 -264 2,389 2,624
純利 279 71 -186 1,726 1,890

こうして見ますと、予想の精度が高さに驚きます。

そーせいのような企業を相手にしていると、予想など有って無いようなものですが、ペプチドリームは違います。ライセンスフィーで利益を出すスタイルの違いもあるのでしょう。

そんなペプチドリームの来期予想ですが、以下のように出ました。

決算期を6月末から12月末に変更するようですが、2020年12月期は売上100億円以上、営利53億円以上だそうです。

導出で一発大ホームラン、という形を避けているうえで、売上高100億円を超えてくるとは。立派な数字です。

営業利益53%という数字は、モンスターストライクがスマッシュヒットした時のミクシィでも拝めなかった代物です。(ミクシィのMaxは46.6%でした。2016年3月期)

 

2020年側に寄せている?2019年12月期の数字は、だいぶ冴えないようにも見えますが…

ただ、2019年6月期に多くの提携をした点を考慮すると100億越えはあるのかもしれません。

あの予想値の精度からすれば、自信あってのことなのでしょう。

 

パイプラインはどう動いているか

次にパイプラインの動向を見てみましょう。

ペプチドリームはバイオベンチャーの中で唯一、各パイプラインの詳細を出していない企業です。常に数で表現しています。

昔はそうでもなかったんですが、数が多くなったからでしょうか。そしてこちらが現状です。

進行プログラム数は100を超えました。第Ⅰ相の治験数は2のままです。

ここが少し気になります。推移を少し引っ張り出すことにしました。といってもこのカウント方法は2017年6月からなので、約2年分です。

'19/6末 '18/12末 '18/6末 '17/12末 '17/6末
進行プログラム数 101 94 84 82 60
リード化合物(Hit-to-Lead Stage) 39 36 34 29 23
前臨床試験対応化合物 10 10 8 8 8
臨床候補化合物(Clinical candidates) 5 4 4 3 3
臨床試験 第1相(フェーズ1) 2 2 2 1 1
臨床試験 第2相(フェーズ2) 0 0 0 0 0
臨床試験 第3相(フェーズ3) 0 0 0 0 0

なんというか、物足りないですね。時価総額の割には。

"臨床候補化合物"は前臨床中なのか終わったのかどちらなのか、見方が不明で…

「終わったのかな…でもその割に1相増えないな…」という具合でよくわかりません。

あと以前の記事で書きましたが、前臨床からなら6本に1本、臨床からなら3本に1本というのが一般論でいう創薬確率です。

【バイオ株講座】新薬ひとつあたりの成功確率は

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ちなみにそーせいの場合、前臨床6本、臨床8本です。

※参考 そーせいグループのパイプライン

やはりペプチでいう所の”臨床候補化合物"が前臨床で、"前臨床試験対応化合物"が研究(Discovery)フェーズでしょうか。

だとすると、前臨床5本、臨床2本。いやそんな少ないはずは…だとしたら前臨床15本?うーん…

 

株価は?特殊環状ペプチドの可能性は

株価のほどはいかがだったかと言いますと、

前日比0.85%安でした。
なんと申しますか、落ち着いていてすごくいいですね。少なくとも筆者にはそう感じました。

何も出てないのに3%安してその翌日に4%高する企業に付き合わされるのもなかなかつらいです。(JPモルガンが相変わらず絡んできてますが)

 

あと、記事を書いている最中に決算説明会資料のほうもリリースされました。

2019年08月09日
2019年6月期決算説明会資料 (5MB)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/45870/22df4938/dba3/4972/8b0d/e7cf2bb02030/20190808180759225s.pdf

業績は省略しますが、やはり新規提携については目を引きますね。

ペプチドリームは①創薬共同研究開発、②PDPSの非独占的技術ライセンス、③戦略的提携という3種のカテゴリーに事業を分類しているのですが、新規で絞っても、

①創薬共同研究開発:参天製薬、塩野義製薬、ノバルティス
②PDPSの非独占的技術ライセンス:MiraBiologics
③戦略的提携:Medi-Physics、ポーラオルビス

という具合に華々しい提携をしています。企業提携の力については疑いを持つ必要はないでしょう。

そうしますと、やはりポイントは技術そのものです。

”特殊環状ペプチド”は次世代薬として花開くでしょうか。そして、ADCに代わるPDC(ペプチド薬物複合体)はうまくいくのでしょうか。

ADC:Antibody Drug Conjugate…抗体-薬物複合体
低分子医薬とモノクローナル抗体(mAb)をリンクさせ、両者のいいとこどり (抗体の認識機能、低分子の薬効)を狙った次世代医薬群

ひとまず、筆者もこれらの技術がうまくいくのかどうかを注目しながら見ていきたいと思います。

成功するかもしれないし、成功しないかもしれないし、正直わかりません。

 

ただ、Heptaresの論文を読む身としては、

「ペプチドは非常に高い選択性をもつこと等から、副次的作用を起こさず…」

”高い選択性=副作用が少ない”。

これが正なのか。それとも否なのか。ここがとても引っかかります。

 

この関連でHeptaresはGPCRのリガンド結合部について地道に調査していて、どこにどういった姿勢、どのような水ネットワーク下で結合が起こるのかというのは学会や論文で確認できます。

M1、M4の選択性が高いというデータはだいぶ古いですが、「選択性が高いからこの化合物はもう大丈夫。」などとは思っていないでしょう。

”選択性が高かろうが、副作用が起こるときは起こる。”

こう考えて、日々GPCRを研究しているように思えます。(個人の意見です)

 

ただそんなこと言って、ペプチドは副作用が少ないということもあるかもしれません。

将来この記事に謝罪と訂正文を書くことも覚悟しながら、この記事はここで終わらせたいと思います。

ありがとうございました。

 

おわり

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