こんにちは。shiroshiroです。
米IQVIAの集計で2018年の医薬品世界売上ランキングが出ています。
そこにはアドエア、シムビコートなどそーせいのQVM149のライバルとなってくるものがありますので、株に直結はしませんが、少し触れてみたいと思います。
見出し
・首位は年間2兆7千億円!
・呼吸器疾患の市場規模は?
・ライバルの名は?
首位は年間2兆7千億円!
2018年世界ランキングは以下のようになりました。
ブロックバスターは10億ドルがラインですが、首位に立ったのは米アッヴィ社の「ヒュミラ」で、関節リウマチの治療に使う薬です。
その売上高は254億ドル、日本円で2兆7269億円!(1ドル=107円換算)
とてつもない世界ですね。上位には抗リウマチ剤、インスリン製剤、抗凝固剤が並ぶ結果となりました。小野薬品のオプジーボも7位に入っていますね。
順位 | 製品名 | 売上高 (億ドル) |
対象 |
1 | ヒュミラ | 254.85 | 抗リウマチ剤 |
2 | ランタス | 104.14 | インスリン製剤 |
3 | エンブレル | 101.81 | 抗リウマチ剤 |
4 | エリキュース | 101.21 | 抗凝固薬 |
5 | ザレルト | 91.78 | 抗凝固薬 |
6 | レミケード | 77.68 | 抗リウマチ剤 |
7 | オプジーボ | 75.43 | 抗がん剤 |
8 | ノボラピッド | 72.16 | インスリン製剤 |
9 | キイトルーダ | 72.16 | 抗がん剤 |
10 | ジャヌビア | 71.23 | 糖尿病薬 |
11 | リリカ | 69.33 | 神経性疼痛治療薬 |
12 | ステラーラ | 68.32 | 乾癬治療薬 |
13 | ハーセプチン | 66.86 | 抗がん剤 |
14 | セレタイド | 65.59 | 吸入喘息配合薬 |
15 | マブセラ | 64.62 | 糖尿病薬 |
16 | アバスチン | 63.43 | 抗がん剤 |
17 | ヒューマログ | 61.94 | 糖尿病薬 |
18 | エプクルーサ | 58.55 | C型肝炎 |
19 | ゲンボイヤ | 56.21 | 抗HIV薬 |
20 | シムビコート | 53.29 | 喘息治療薬 |
そんな中で、呼吸器疾患系のお薬はどこかというと、
ここでは2つランクインしており、14位にいるグラクソ・スミス・クライン社のセレタイド(日本名アドエア)と、20位にいるアストラゼネカ社のシムビコートです。
セレタイドで65億ドル、シムビコートで53億ドル。このあたりがライバルとなります。
呼吸器疾患の市場規模は?
では、薬の規模は上記で分かったとして、各領域別の市場規模はどうでしょうか?
領域別にまとめますと市場規模のトップはオンコロジー(がん)領域の1,214億ドル(約13兆円)となりました。
では、呼吸器疾患はというと5位の472億ドル(約5兆円)です。
こうしてみると、相当需要が高いですね。COPDにせよ、ぜんそく治療薬にせよ、それだけ多くの薬が世に出回っており、多くの方々が使っているということが見てとれます。
順位 | 領域 | 市場規模(億ドル) |
1 | オンコロジー | 1,214.1 |
2 | 糖尿病 | 967.5 |
3 | 自己免疫疾患 | 603.0 |
4 | 疼痛 | 545.1 |
5 | 呼吸器疾患 | 472.6 |
6 | 抗凝固薬 | 401.7 |
7 | 高血圧症 | 377.9 |
8 | 抗菌薬 | 367.9 |
9 | 精神疾患 | 322.8 |
10 | HIV | 322.0 |
11 | 消化器疾患 | 312.5 |
12 | 外皮用薬 | 299.2 |
13 | その他循環器疾患 | 264.5 |
14 | 神経疾患 | 262.8 |
15 | 多発性硬化症 | 260.9 |
16 | その他中枢神経疾患 | 222.0 |
17 | ワクチン | 205.0 |
18 | 免疫抑制剤 | 201.5 |
19 | ウイルス性肝炎 | 198.4 |
20 | 脂質調整薬 | 178.8 |
ライバルの名は?
ぜんそく薬QVM149もいずれは申請が承認され、販売へと進んでいきます。この時のライバルとして、意識しておくべきなのは、
・グラクソ・スミス・クライン社のアドエア(Advair)、ブレオ(Breo)
・アストラゼネカ社のシムビコート(Symbicort)
・メルク社のシングレア(Singulair)、デュレラ(Dulera)
他にも非常に多くの薬剤が存在します。
この中に割って入れるか、特に米国の牙城を崩せるのか。ノバルティス・そーせいの勝負どころです。
おわり