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そーせい、人工知能と機械学習(AI/ML)による創薬の革新

こんにちは。shiroshiroです。

ようやく人工知能・機械学習回に手を付けることが出来ました。

今回は、そーせいインベスターR&D DAYで唯一手つかずだったGraaf博士の発表に触れます。

これまでのR&D DAYの内容につきましては、以下のリンクを参考にしてください。

【まとめ】欠席でもニュース早わかりのR&D DAY【そーせい】

こんにちは。shiroshiroです。 別の問題で多くの時間を割かれ、いまR&D Dayのまとめです。   ひとまず、当日の資料と動画は下記参照です。 【資料】 https://ww ...

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AIによる創薬の強化
クリス・デ・グラーフ 計算化学部門ディレクター
(スライド)
(ノート付)
(動画50:14~)

 

ノートの冒頭に書かれておりますが、

この私の情熱を追求できる企業は世界中にほとんどありません。Sosei Heptaresだけが、計算化学の分野で私がしていることを可能にする技術を持っています。

これは⽐較的新しい分野ですが、重要であり、今後10〜20年にわたって製薬業界に⾰命をもたらす可能性があります

と切り出すほどに非常に重要な分野です。

 

AI創薬自体は比較的どこでもやっています。武田もアステラス製薬、DeNAでもやっています。

しかし、Graaf博士にとって”情熱を追求できる”ほどの企業となると、話は変わってきます。

Sosei Heptaresだけが本当の意味で計算化学を最大限活かせる情報と技術を持っている。という意味合いなのでしょう。

 

それでは、これからその理由に迫ります。

 

計算化学とは。人工知能・機械学習とは。

AIに踏み込む前に、まず「計算化学」の話をする必要があります。

計算化学とは、「大規模なデータ、統計学、それに基づいたアルゴリズム(計算プロセス)によって、実際の現象をバーチャルに再現し、計算によって新規化合物の設計等を行う」ということになります。

要は「データをもとに現実を再現して、パソコン上でシミュレーションしようぜ」ということです。

 

しかし、上記の場合、操作者は人間です。

ヒトの経験と勘で行うのも良いですが、莫大なデータがあるのなら、それをもっと有効活用できる手段もあります。

それが、「人工知能(AI:Artificial Intellgence)・機械学習(ML:Machine Learning)」です。

データ数が10万、100万~ともなれば、コンピュータの処理能力のほうが優位になっていきます。

囲碁でいう「Alpha go」みたいなものです。

莫大データからすぐれた回答を拾い上げるなら、コンピュータの力がもってこいなのです。(もちろん実現できればの話)

 

さて、そんなAI/MLのお話ですが、もちろん他社も手掛けています。

では、なぜSosei Heptaresなのか? 当然の疑問です。

ここで一つ問題をたとえで出してみましょう。

「青りんごと梨を区別しなさい」 という問題が出たとします。

ヒトにとっては簡単な問題です。

これまでの経験によって、どちらが青りんごか、どちらが梨かを理解しています。

では、もし機械が何も知らない場合、どうやってこれを判別すればいいでしょうか?

一番簡単なのは、ヒトが前もって、これが青りんご、こちらが梨というようにデータを与えていけば解決します。

仮に運用後、誤品があったとしても、ヒトが間違ってるよとフィードバックしてあげれば、ベストです。

 

では、もしそのデータが手に入らなかった場合はどうなるでしょうか?

どうにもできませんね。基準になるものが無いのですから、判別はヤマ勘のようなものになるでしょう。

一応、手段は無いわけではありません。

お客様からのクレーム発生率が一番低かったものを参考にして、また次回選別を行う。というのを繰り返せばいいです。

その間にどれだけのクレーム件数がつみあがるかはわかりませんが。

 

そんなやり取りが、GPCRの世界でも起こります。

なぜ、Sosei Heptaresが最もふさわしいのか?

それは、StaR®技術に代表される膨大な結晶構造データから、機械学習にうってつけな情報が山というほどあるからです。

逆にまともなデータを持っていなければ、人工知能を用いても意味がありません。クレームがつみあがります。

そんな内容が、スライドのP1~P9まで書かれています。

特にP.7では、

当社グループ独自のGPCR データベースは、新規パターンの同定や、GPCRの生物学的、化学的、構造的データの関係性を明らかにする上で、競争上の強みとなる。

とあります。中央のごちゃごちゃしている部分ですが、これはGPCR結晶構造データから、

・chemical fingerprint … 化合物の化学式を、0,1の文字列に直したもの
・interaction fingerprint … 相互作用の様子を、0,1の文字列に直したもの
・binding pocket fingerprint … 結合ポケットの様式を、0,1の文字列に直したもの

という文字列に置き換えて、それをすべて計算に落とし込んで機械学習をしています。

それが結果として、バーチャルスクリーニング(virtual screening:計算による候補化合物の選定)になるわけです。

(これを書いている筆者も、「うわ…何やってるのこの会社、(やってることぶっ飛んでて)引くわ……」という気持ちにさせられます。)

 

AI活用のすごさはどこに出てくる?

P.10以降は、実際のAI技術の活用例になります。

AI技術の活用は、創薬の全範囲で適用可能ですが、そーせいHeptaresとしてはまず前半部分について、集中して手掛けているようです。

ということで、AI技術による利点が、次のP.11に4つ登場してきます。順に触れていきましょう。

①StaR®設計
②リガンド設計
③ADMET予測
④ターゲット/適応の選択

【①StaR®設計】

StaR®技術とAIは別々の技術……、そういう訳ではありません。

StaR®技術は、リガンド-受容体の結合状態で、とある部分を複数変異させ、熱的に安定させる技術です。(※つまり秘孔)

AI技術によれば、各受容体による秘孔の位置を、これまでのHeptaresが持つ独自の情報から推測し、より早く秘孔の位置を判断できるようになるそうです。

 

【②リガンド設計】

リガンドの設計は大事なポイントです。

すでに保有するデータには、GPCR-リガンド相互作用の情報が含まれています。

"リガンドの化学式"と"得られたデータ"から比較して、より良い構造を見つけ出すバーチャルスクリーニングが行われます。

そして、最終的には「AIを活用した分子生成モデルおよびスコアリングアプローチ」で決定していくようです。

答えとなる最適な分子の形状は、当然のことながらわかりません。

よって、最終的には、上記のクレーム発生率ではありませんが、スコア(点数)を付けることで導き出そうとしています。

なお、P16ページには、FEP(Free Energy Perturbation:自由エネルギー摂動法)による、「リガンド結合親和性の計算予測というものが可能になったと書いてあります。

ノート側では、

FEPの予測計算に基づいて最終設計は行われ、拮抗薬の効力および/または経口吸収性の改善に成功しました。

とあります。相当大事なようですが、ここではカットさせてください。

いまの筆者にはレベルが足りません。またチャンスがあれば、書きたいと思います。

 

将来的な話

①と②についてはおそらく実施済みで、ひょっとすると③もやり始めているかもしれませんが、将来的な話に移っていきます。

【③ADMET予測】

ADMETという言葉があります。

その意味は、吸収(absorption),分布(distribution),代謝(metabolism),排泄(excretion),毒性(toxicity)の英語表記の頭文字からなる略語です。

「薬物が生体内に取り込まれてから体外に排泄されるまでの過程」のことであり、薬効と毒性に関係する重要な項目なのですが、どうやら予測が可能なようです。

これが実現すると、わざわざ動物に投与せずとも、ある程度の予測が得られるということですが…

もしそうなると、創薬のスピードがさらに速くなりそうな予感がします。

(本当にそんなことできるのか。と筆者さえも半信半疑。)

【④ターゲット/適応の選択】

生物学・遺伝子工学・薬理学、そして得られたデータをもとにして、疾患に関連するGPCRバリアント(違い)を特定し、標的/適応選択ができるようになるそうです。

ここまで来ると、もう一つ煮詰まってこないと説明もうまくできません。

GPCRと疾患の隠れた関連性を見つけ出そうということでしょうか。(見当違いかもしれません。)

発表としては以上になります。

従った、soseiheptaresがいかに優れたデータと優位性を持っているか、そして、それをもとに①~④のアクションを実施しようとしているということが言えます。

ラストページの如く、

まとめ

①StaR®設計 … より早くStaR®が作れる
②リガンド設計 … より効果的なリガンドが作れる
③ADMET予測 … 投与した時の効果が予測できる
④ターゲット/適応の選択 … より洗練された適応が選択できる

ということになるのでしょう。

 

最後に繰り返しますが、

 

皆様に持ち帰って頂きたいメッセージは、

 

ブルースで表したいと思います。

 

Game changer AI
ゲームチェンジャーであるAIで

Driving drug design
俺たちのドラッグデザインは加速するぜ

But only one, one knows
だけどただ一つ、

How drugly cans bind to GPCRs
どうやって薬がGPCRとバインドするかは、

are StaR® provide
StaR®だけが教えてくれる。

unique insides for structure based design AI there
AI構造ベース創薬のためのそこにある素敵な中身を。

to superpower R&D
そして、それはR&Dにスーパーパワーを与えてくれる。

StaR®ing and adding me indication with GPCR structures in 3D
3D GPCR構造がもつひらめきと輝きを、俺たちに与えてくれるんだ。

Words and Music by Chris de Graaf

ありがとうございました。

おわり

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