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Shiroshiroの投資ノート

そーせいグループ 研究

そーせいの研究業績:2021年4~6月

そーせいグループ株式会社の研究発表についてまとめるページです。
そーせいの研究業績:2021年1~3月

4月

M1候補薬HTL0018318 単剤投与試験で記憶・学習に有意な効果

2021.04.21 非IR 論文 #M1
Safety, pharmacokinetics and exploratory pro-cognitive effects of HTL0018318, a selective M 1 receptor agonist, in healthy younger adult and elderly subjects: a multiple ascending dose study
邦題: 健康な若年成人および高齢者における選択的M1受容体アゴニストであるHTL0018318の安全性、薬物動態および探索的認知促進効果:複数回の漸増用量試験
1st: Charlotte Bakker (Centre for Human Drug Research)
2nd: Tim Tasker (Soseiheptares)
Last: Pradeep J. Nathan (Soseiheptares)
[学会誌]Alzheimer's Research & Therapy
Heptares: Jan Liptrot, Alastair Brown, Miles Congreve, Malcom Weir, Fiona H. Marshall(※元CSO)

健康な若年成人、高齢者に対してのM1単剤投与試験('20年12月の論文の続き?)
・10日間の治療により、短期記憶と学習に関して、中程度から大きなサイズで有意な効果をもたらす。
ADおよびDLBの認知機能障害に対して、開発をサポートする有望なデータを提供。

2020年12月の論文からの違いの比較

項目 2020年12月論文 今回の論文
被験者 健康な若年成人(40人)、健康な高齢者(57人) 健康な若年成人(36人、3コホート(群))、健康な高齢者(50人、4コホート)
投与量 1~35mg/日 15-35mg/日
その他 14人について、食物の影響をクロスオーバーデザインで評価

非常に重要な違いは、短期記憶と学習に関する試験結果が得られたこと。M1に関する軽度または中等度のコリン作動性有害事象は見られたが、忍容性は高く、HTL0018318の半減期は若年成人で16.1時間、高齢者で14.3h。

M1に作用しながら、短期記憶、学習に良い影響をもたらしているというのは、予想外にポジティブな結果な気がする。(認知症にならない限り、効かないと個人的には思っていた)

 

M1候補薬HTL00936 健康な高齢者を対象とした薬物動態試験

2021.04.23 非IR 論文 #M1
Safety, pharmacokinetics and pharmacodynamics of HTL0009936, a selective muscarinic M1‐acetylcholine receptor agonist: a randomized cross‐over trial
邦題: 選択的ムスカリン性M1-アセチルコリン受容体アゴニストであるHTL0009936の安全性、薬物動態および薬力学:無作為化クロスオーバー試験
1st: Charlotte Bakker (Centre for Human Drug Research)
2nd: Samantha Prins (Centre for Human Drug Research)
Last: Geert Jan Groeneveld (Centre for Human Drug Research)
[学会誌]British Journal of Clinical Pharmacology
Heptares: Jan Liptrot, Giles A. Brown, Alastair Brown, Miles Congreve, Malcolm Weir, Fiona H. Marshall, Tim Tasker, Pradeep J. Nathan

旧M1候補薬HTL0009936での静脈投与試験
・健康な高齢者においてPartA 4試験、PartB 5試験による安全性、薬物動態等の調査
十分な忍容性をもち半減期は2.4時間。薬物動態は十分有意な結果を示した

まさかの旧M1候補薬HTL0009936の論文。半減期がHTL0018318の14.3hに比べるととても短い。他剤の影響で治験デザインが変わり、薬力学の結論は出せなかったという記述あり。

 

接着性GPCR ADGRL4/ELTD1の血管新生促進効果 ('21/5/29追加)

2021.04.23 非IR 論文 #ADGRL4/ELTD1
Elevated expression of the adhesion GPCR ADGRL4/ELTD1 promotes endothelial sprouting angiogenesis without activating canonical GPCR signalling
邦題: 接着性GPCR ADGRL4/ELTD1の発現上昇は、カノニカルGPCRシグナルを活性化することなく、内皮の芽生えによる血管新生を促進
1st: David M. Favara (Cambridge University)
2nd: Ines Liebscher (University of Leipzig)
Last: Adrian L. Harris (University of Oxford)
[学会誌]Nature Research
Heptares: Ali Jazayeri, Madhulika Nambiar

・オーファン接着性GPCR ADTRL4/ELTD1に関する基礎研究
・腫瘍の血管新生を制御しており、in vitro(試験管内)ベースで安定的に過剰発現させると、増殖を抑制できる
・ADGRL4/ELTD1はまだ定義されていないシグナル伝達で、発現を制御している

パイプラインに存在しない、オーファン接着性GPCR ADTRL4/ELTD1に関する研究。

 

5月

SBDD(構造ベース創薬)のためのスコアリング関数開発とLBDDとの比較 ('21/10/23追加)

2021.05.13 非IR 論文 #AI #計算機科学
Comparison of structure- and ligand-based scoring functions for deep generative models: a GPCR case study
邦題: 深層生成モデルにおける構造とリガンドに基づくスコアリング関数の比較:GPCRのケーススタディ
1st: Morgan Thomas (University of Cambridge)
2nd: Robert T. Smith (Soseiheptares)
Last: Andreas Bender (University of Cambridge)
[学会誌]Journal of Cheminformatics
Heptares: Noel M. O’Boyle, Chris de Graaf

AI創薬のためにスコアリング(採点)用の関数を開発
・SBDD(構造ベース創薬)のための本関数と、LBDD(リガンドベース創薬)のスコアリング関数を使って能力を比較
・DRD2(ドーパミン受容体D2)の場合、親和性の予測値を向上させることが判明初期ヒット化合物の創出に応用ができる

超訳: SBDD(構造ベース創薬)でのAI活用に向けていい感じの評価方法が見つかった。
Abstractのみで書いているものの、↑の内容は本当に表面上のものをさらっただけのため、詳細を下記する。

【Abstract内での背景】
現在のAIモデルの多くは、リガンド(鍵)をベースにした予測手法をもってターゲットを目指して最適化を試みている。するとデータの多いターゲットにしか適用ができず、データの少ないターゲットは無視されることになる。さらに言えばリガンドベースの場合、既成の化学空間に偏る(その結合場所でしか最適化できない)ことが多く、本当の意味での同定には限界がある。

【やったこと】
・使用したAI:深層生成モデル"REINVENT"
・使用したソフトウェア:"Glide"(分子ドッキングの能力評価, SBDD用)
・新規開発したもの:"Glide"で出た結果を、"REINVENT"に織り込むための採点用の関数
・さらに何をしたか:↑とLBDD(リガンドベース創薬)に使われる採点用の関数の能力と比較した

【結果、わかったこと】
・DRD2(ドーパミン受容体D2)で親和性の予測値を向上させた。
・さらに言えば、その結果は新しい化学空間(知らなかった結合場所)を指し示していた
・また、SBDDでは残基の相互作用の学習もできるので、LBDDより親和性・新規性・相互作用をより正確に予測できることが実証された。

【何ができるのか】
・特定のターゲットで、ライブラリーを充実させるためのヒット化合物を作り出せる。(自分で学習して自分で生成するの意)
リガンドの知識が全くない新規のターゲットでいきなり化合物を作りだしたり、結合場所を見つけたりすることができる。

らしい。(Abst完)
連想するのは、AlphaGo(囲碁のAI)が自分同士で対戦してパワーアップしていくという話。分子の自己学習と自己生成をしそうな話にきこえるものの、大げさに言うこともあるので額面通りにまず受け取らないがほうが望ましい。今後そういうものを目指していくのではないかと感じた。

 

 

 

6月

GPR52インバースアゴニズムの調査報告 ('21/6/11追加)

2021.06.03 非IR 論文 #GPR52
Characterisation of inverse agonism of the orphan-G protein-coupled receptor GPR52 by cannabinoid ligands Cannabidiol and O-1918
邦題: カンナビノイドリガンド、CannabidiolとO-1918によるオーファンGPCR GPR52のインバースアゴニズムの特徴
1st: Lisa A. Stott (Soseiheptares)
2nd: Cheryl A. Brighton (Soseiheptares)
Last: Steve P. Watson (Soseiheptares)
[学会誌]Heliyon
Heptares: Jason Brown, Kirstie A. Bennett, Heather Currinn, Flavia Autore, Alicia P. Higueruelo, , Cliona MacSweeney, Michael A. O’Brien

・オーファンGPCRであるGPR52のメカニズムに関する論文
・カンナビノイド受容体のリガンド:CannabidiolとO-1918をGPR52のインバースアゴニスト(逆作動薬)として同定
・GPR52の薬理作用と相互作用についての記載。カンナビジオールの中枢神経系における新規作用に注目

GPR52はそーせいの自社開発品の前臨床品としてリストアップされている。ただそれは、アゴニスト(作動薬)の話であり、今回のインバースアゴニストとは微妙に異なってくる。

本文の最終には、”創薬プログラムを開始する可能性のある適切な分子を特定するためのスタートポイントとなるでしょう。”という記載もあるので、ひょっとすると逆作動薬も新規候補として登場してくるのかもしれない。

 

M1候補薬HTL0018318 健康な高齢者に対する単独あるいはドネペジル併用第1相試験 ('21/6/30追加)

2021.06.23 非IR 論文 #M1
Safety and Pharmacokinetics of HTL0018318, a Novel M1 Receptor Agonist, Given in Combination with Donepezil at Steady State: A Randomized Trial in Healthy Elderly Subjects
邦題: 新規M1受容体アゴニストHTL0018318のドネペジルとの併用による安全性と薬物動態の検討 健康な高齢者を対象とした無作為化臨床試験
1st: Charlotte Bakker (Soseiheptares)
2nd: Jasper van der Aart (Centre for Human Drug Research (CDHR))
Last: Geert Jan Groeneveld (Centre for Human Drug Research (CDHR))
[学会誌]Drugs in R&D
Heptares: Jan Liptrot, Steve Dickinson, Tim Tasker

M1部分作動薬HTL0018218の第1相試験。健康な高齢者を対象に安全性と薬物動態を検証
・HLT0018318の単独投与はドネペジル単独より有害事象の割合が低かった。また、併用はドネペジル単独に比べ有害事象の割合は増加しなかった。
・HTL0018318は単独・併用において良好な忍容性を示した。薬力学・薬物動態的にも問題はなく、AD患者への有効な併用療法となりうる

超訳: 薬の成分は届いていて、ドネペジルよりも悪い作用は少ない。併用でも問題なしでアルツハイマー治療に有望

HTL0018318の併用試験は過去、アラガンとの提携中に実施されていた記憶が存在する。ただ、その時の試験はメマンチンも併用しているので、正確にリンクしているのかどうかわからない。

実施時期は2017年頃なため、試験完了からそのまま論文化という流れは考えづらく、ひょっとしたらアッヴィ(アラガンの買収先)との契約が解除になることで論文化に流れたのではないかと、なんとなく予想。

表4を抜粋、コリン作動性の有害事象の発生割合。プラセボ群、HTL0018318 15mg群、HTL0018318 25mm群と分け、左からドネペジル単独20日間→ドネペジル&HTL0018318併用5日間→(20日空白期間)→HTL0018318単独5日間という試験。15mg群は顕著に減っていることがわかる。

 

GLP-1 計算機科学によるPAM/NAMの探索('21/7/4追加)

2021.06.23 非IR 論文 #GLP-1
Discovery of Novel Allosteric Modulators Targeting an Extra-Helical Binding Site of GLP-1R Using Structure- and Ligand-Based Virtual Screening
邦題: 構造およびリガンドベースのバーチャルスクリーニングを用いた、GLP-1Rのらせん外結合部位を標的とする新規アロステリックモジュレーターの発見
1st: Qingtong Zhou (Fudan University)
2nd: Wanjing Guo (Shanghai Institute of Materia Medica)
Last: Ming-Wei Wang (Fudan University)
[学会誌]biomolecules
Heptares: Chris de Graaf

グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体を標的とした、アロステリックモジュレーターの探索
・構造ベースのバーチャルスクリーニングと、リガンドベースのバーチャルスクリーニングの二つを実施
2種のネガティブアロステリックモジュレーターと、7種のポジティブアロステリックモジュレーターを発見

超訳: 計算によってGLP-1Rに合う、PAMとNAMを見つけた

中国復旦大学(ふくたんだいがく)の研究であり、そこにGraaf氏が載る形なので直接的にHeptaresのものとは言いづらい。計算機科学によって、アゴニストやアンタゴニストでなく、調整のききやすい正負のアロステリックモジュレーターを複数見つけたという内容。リード化合物に相当するかは不明。

 

多剤トランスポーターAcrBの輸送メカニズム('21/7/4追加)

2021.06.29 非IR 論文 #GLP-1
Allosteric drug transport mechanism of multidrug transporter AcrB
邦題:多剤トランスポーターAcrBのアロステリック薬物輸送メカニズム
1st:  Heng-Keat Tam (University of South China)
2nd:  Wuen Ee Foong (Goethe-University Frankfurt)
Last: Klaas M. Pos (Goethe-University Frankfurt)
[学会誌]nature communications
Heptares: Christine Oswald

・薬剤を輸送するトランスポーターAcrBの輸送メカニズムに関する研究
・X線構造の解析から、複数の薬物が存在するなかでもアロステリックに調整されていることを示唆

基本スルーでよし。現在HeptaresにいるChristine Oswald氏が、ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学にいたときの成果?一応ピックアップしたが、どこまで関連しているかわからない。

 

 

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